『あるいは佐々木ユキ』はポレポレ東中野での初公開につづいて、神戸映画資料館での上映が決定しました。
これは、福間健二の旧作3本と新作を組み合わせた特集上映です。
1995年から精力的に映画づくりに取り組んできた福間健二のここまでを観ることのできる特集です。
『あるいは佐々木ユキ』にたどりつくまで、そしてここから何が生まれるのか。
この機会に、福間健二という映画監督をぜひ味わってください。
『あるいは佐々木ユキ』公開記念 福間健二監督作品集
2013年2月15日(金)〜19日(火)
上映作品
『あるいは佐々木ユキ』2013年/HD/カラー/16:9/79分
『急にたどりついてしまう』1995年/35ミリ/カラー/スタンダード/90分 (英語字幕版)
『岡山の娘』2008年/HD/カラー/16:9/92分
『わたしたちの夏』2011年/HD/カラー/16:9/89分
*料金
『あるいは佐々木ユキ』
一般 1500円 学生・シニア 1000円
会員一般 1000円 会員学生・シニア 900円
ポエトリー割引:詩集ご提示で一般料金を200円引き
★トークイベント:1000円
『急にたどりついてしまう』
『岡山の娘』
『わたしたちの夏』
1作品につき一律1000円(『あるいは佐々木ユキ』の半券提示で100円割引)
上映プログラム
2月15日(金) 15:10 あるいは佐々木ユキ
16:50 急にたどりついてしまう
19:00 あるいは佐々木ユキ
16日(土) 13:00 急にたどりついてしまう
14:50 岡山の娘
16:40 わたしたちの夏
18:30 あるいは佐々木ユキ
(上映前、福間健二監督詩朗読)
17日(日) 11:00 岡山の娘
12:50 わたしたちの夏
14:40 あるいは佐々木ユキ
16:15 トークイベント《詩から映画までを生きる》
福間健二×細見和之
18:00 急にたどりついてしまう
18日(月) 15:30 あるいは佐々木ユキ
17:10 岡山の娘
19:00 あるいは佐々木ユキ
19日(火) 15:30 あるいは佐々木ユキ
17:10 わたしたちの夏
19:00 あるいは佐々木ユキ
2月17日(日)16:15〜
トークイベント《詩から映画までを生きる》
福間健二×細見和之
ぼくは、詩を書き、映画をつくっている。青春期を送った1960年代後半にこの二つの魅惑につかまり、そこから紆余曲折した人生の迷路の先にそういうことになった。
長い物語であるが、ぼくはそれを自分だけの物語だとは考えていない。
ふつうは、詩は自分ひとりで書き、映画はスタッフ・キャストとの共同作業でつくっているという違いがある。
自分で写真を撮ることの延長のように映画をつくる、いわゆる個人映画という領域もあるが、ぼくの場合、規模は小さくても、スタッフ・キャストとつくるやり方にこだわっている。理由のひとつは、創作の過程で他者に出会っていたいということ。もうひとつは、たくさんの名作のならぶ映画史を意識した表現をつくりたいということだ。
四本の長篇映画をつくったいま、詩と映画で、別のことをやっているという意識は次第に薄らいできたけれど、それは意識の上でそうだということであり、実際にやることはちがう。映画には、机の上で原稿を書いているのとはちがう体の使い方が必要だ。言葉も、そこでは、紙のページに印刷して読んでもらうのとはちがうものになる。
詩から映画までを生きる。大きく言えば、どんなジャンルにおいても、そのことが必要なのだとぼくは思っている。そして、詩と映画のあいだにおこるフィードバックから、詩についても映画についても新しいヴィジョンが生まれる。そのことを語りたい。 ――福間健二
ゲスト:細見和之
大阪府立大学人間社会学部教授、詩人。主な著書に『アドルノ』(講談社)、『アドルノの場所』『ポップミュージックで社会科』(みすず葛房)、『「戦後」の思想――カントからハーバーマスへ』(白水社)、『永山則夫――ある表現者の使命』(河出書房新社)、『アイデンティティ/他者性』『言葉と記憶』『ベンヤミン「言語一般および人間の言語について」を読む』『ディアスポラを生きる詩人 金時鐘』(岩波書店)、『「戦後」の思想』(白水社)、『永山則夫』(河出書房新社)。主な詩集に『言葉の岸』(思潮社)『ホッチキス』(書肆山田)『家族の午後』(澪標)などがある。
http://kobe-eiga.net/program/2013/02/
神戸映画資料館
〒653-0036 神戸市長田区腕塚町5丁目5番1−201
アスタくにづか1番館北棟2F
tel/fax 078-754-8039
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